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電話に出るのがツラい時には?

うつのまんま仕事をこなす技術

うつ病を抱えたまま働く人のための仕事術を、1日1個身につけられるワークブック。


Day10.電話に出るのがツラい時には?

~電話に出るのがツラい時には?~
 
うつ病を抱えながら仕事をしていると、
電話に出るのがかなりキツい時がありますよね。

外線が鳴ったときは、
みんなで協力して出るという職場も
多いのではないでしょうか。

しかし、内線が鳴った時は
自分にピンポイントでかかってきます。

出ないわけにはいきませんよね。

ましてや用件が
お客様への電話の取次ぎだった場合。

出たのはいいけど、
もだえるような声で応対することになってしまう。

かといって、
うつ病の発作がひどいので
断っておいてもらえますかとは、
なかなか言いにくいですよね・・・。

そこでやはり苦痛に満ちた声で
無理やり電話に出るのですが、
これが最善の策とも思えません。

声を発さずに

「今、電話に出るのちょっと難しいので、あとで必ずかけ直します。」

と、周囲の人にうまく伝える方法はないでしょうか。

あります。

電話に出るのが厳しい状態の時は、
ケータイ電話を首にはさんで仕事をしてみましょう。

そして、
自分への電話がかかってきたら
頭を下げながらケータイを指差すのです。

「今、手が離せない、でもあとで折り返し必ずかける」

という意思を、声を発さずに
同時に伝えることができます。

苦悶に満ちた声で対応するよりも、
相手に下手な心配をかけなくて済みますよね。

「今、かなりツラくて、出られないのです。本当に、申し訳ありません」

というプラカードの代わりと言えるでしょうか。
ケータイ電話の新しい活用法です。

内線といっても、
主に2パターンあります。

一つは、同じフロア内の人から
かかってくる場合。

二つ目は、別のフロアや、
確認できないくらい遠くの席からかかってくる場合。

同じフロアの人から
かかってきた場合は、
かけてきた人もだいたいこちらを見ています。

頭を下げながら
首にはさんだケータイ電話を
「チョイチョイ」と指差せすことで、
状況を伝えることができます。

では、確認できない席からかかってきた場合。
 
この場合は、
近隣の席の人に頭を下げながら
「チョイチョイ」とケータイを指差します。

手の空いている人が
代わりに出てくれて用件を聞いてくれるでしょう。

この方法、円滑におこなうためには、
日頃のオコナイがものをいいます。

Day8の
「電話で返事、メールで履歴」を、
あなたがしっかり実行していれば。

電話でカタをつけるはずのあなたが
電話に出ないのは
他に大事な用件があるからだと
納得してもらえますよね。

さらに、調子がいい日は、
離席中の周囲の人の内線を、
積極的に取り次いであげましょう。

電話を受けた日時や
相手の名前なども丁寧にメモして、
渡してあげるのです。

ポストイットで
その人の席に貼っておくのではなく、
戻ってきた時に一言添えて直接手渡せるとベスト。

ここまで誠意を尽くしておけば、
いざあなたが電話に出られない時、
周囲の人も気持ちよく
あなたの「チョイチョイ」に対応してくれますよ。

●アクションプラン
・ケータイ電話を首にはさむ練習をする。スマホの場合は特に難しいので。

・首にはさんでも誤動作しないように確認しておく。

・ツラくてどうしても電話に出られない時、首に挟んで仕事をする。
 
<うつのまんま仕事をこなす技術>
 Day10.
『ケータイ電話を首にはさむ
 
  
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>