企画書づくりが始められない時には?

うつのまんま仕事をこなす技術

うつ病を抱えたまま働く人のための仕事術を、1日1個身につけられるワークブック。


Day14.企画書づくりが始められない時には?

~企画書づくりが始められない時には?~
 
大切な資料をつくる時、
例えば企画書。

なかなか始めることができずに、
結局あと回しにしてしまうことって
ありませんか?

うつ病の症状が出ている時には、
特にそうかもしれません。

結局は、
始めるのがすごく遅くなってしまい、
深い時間まで残業するハメになる。

うつ病の症状は
ますますひどくなる悪循環。

それが恐くて、以後も
さらに企画書に手をつけるのが
恐くなっていく超・悪循環。

あなたも、ご経験ありますでしょうか?

こんな時、よく言われるのが、

「とりあえず、
 タイトルだけでも書き始める」

という仕事術です。

タイトルだけでも書いてしまえば、
そのあとは自然と
作業に入り込んでしまうというわけです。

確かに効果的な方法ですよね。

でも、うつ病の症状が出ている時には、
なかなかそうはうまくいきません。

タイトルを書いたところで、
ピタっと手が止まる。

冷や汗がにじみ出てくる。

残念ながら、
作業が中断してしまいます。

そこで私は、こんな方法を
オススメします。

『タイトルまでしか書いてはいけない』

タイトルだけでも書き始めて、
そのまま続けるのではなく、
タイトルを書いたら、業務終了です。

他の業務に移ってください。

こうすると、安心して
企画書づくりを始めることができます。

なにせ、タイトルしか
書いてはいけないのですから、
ものの数分で終わります。

下手をすると数十秒で終わります。

人間というのは不思議なもので、
何かを途中でやめろと禁止されると、
その何かがものすごく気になるようです。

面白いことに、
翌朝目が覚めると、

「続きが書きたい」

とすら思うことがあるのです。

やめろと言われるとやりたくなる。
やれと言われるとやりたくなくなる。

なぜかうつ病の人には、
特にこの傾向が強いように私は思います。

だから、

「タイトルだけ書けばいい」
 
と安心させるのでなく、
 
「タイトルしか書いてはいけない」
 
と禁止するわけです。

症状がきつい人は、

「ファイル名しかつけてはいけない」
「ソフトの立ち上げまでしかしてはいけない」

と、ハードルを徹底的にさげましょう。

もちろん、この仕事術を実行するには、
出来るだけ早めに取りかかる必要があります。

できれば業務が発生した直後に
取りかかるのが理想ですよね。

〆切りギリギリまで何もせずにいて、
「タイトルしか書いてはいけない」
というわけにはいきませんもんね・・・。

でも、
数十秒から数分で済むのですから、
気負わずにどんどん済ませてしまいましょう。
 
●アクションプラン
・資料づくりの仕事が入ったらすぐに取りかかる

・タイトルだけ書いたら、すぐに作業をやめる
 
<うつのまんま仕事をこなす技術>
 Day14.
『禁止する
 
  
<局長 信夫克紀(しのぶ かつのり)著>